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C1 Express

気になったモノや備忘録・日々考えたことなどについて書いていくマイペースなブログです。

広重の代表作「名所江戸百景」を現在の景色で描いてみる

カルチャー



以前にも「the 100-Day Project 」について書いたことがありました。

元はイェール大学芸術大学グラフィックデザイン研究科のワークショップ用に考案されたものが誰でも参加できるようにアレンジされたもの。Instagramで「#The100DayProject」とハッシュタグをつけて100日間毎日自分で決めたお題の作品をポストするのです。



前回、このプロジェクトを紹介したときにInstagramに投稿していた「毎日ねこを描く」というプロジェクトは無事に100日やり遂げました。

今、また新たに挑戦しているのが歌川広重の「名所江戸百景」を現在の風景で描くというオマージュ的なものをやっています。毎日は出来ていないので、週一の投稿になっていますが…。やっと50景目くらいまで描けました。


Instagramに投稿した画像をTumblrでも公開しています。→http://edo-tokyo100.tumblr.com/



広重の原画と今の風景を見比べていると、江戸時代とは地形が変わったり、滝がなくなっていたり、同じ場所からでも見える景色がかなり変わっていたりする。

例えば、有名どころで言うと第一景の日本橋雪晴。現在は日本橋の上に首都高が走っているのはご存知の通り。


広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。

第三景の山下町日比谷外さくら田では江戸城のお堀が見えている。この場所は現在の泰明小学校にほど近い東海道新幹線の高架下のあたりから見た図。現在の日比谷公園は江戸時代、入り江だったというから驚きです。(日比谷濠はそのなごり)


広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。

滝がなくなってしまったのは、第四十七景の王子不動之滝。江戸時代は夏になるとこの場所で涼むために人々が当時の郊外である王子まで来たほどなのに、今ではコンクリの壁になっています。

広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。


もちろん、区画が今も江戸時代当時のままの場所もある。もちろん、道はアスファルトになり、信号やビルが建ち並んでいるけれど、ブラタモリでもよく言うように傾斜地・坂は変わっていない場所が多い。(下町に行くと、電線が多くて空が狭いと言うことはある。)また、江戸時代も名所だった場所は現在も公園になって景観が保存されていたり、寺社仏閣の境内は当時の面影が色濃く残っています。

第十一景の上野清水堂不忍ノ池

広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。

第三十三景の四ツ木通用水引ふね


広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。



隅田川の周辺に行くと、隅田川自体は変わっていないものの、大体どの場所から見ても首都高が入る。首都高からだと遠くまで見渡すことができるが、隅田川と同じ高さでは現在はほとんど何も見えない。江戸時代には隅田川の周辺から筑波山が見えたなんて信じられない。

第三十五景の隅田川水神の森真崎


広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。

また、逆に現在の景色にあるものはスカイツリー。広重が特に夜にライトアップされたスカイツリーを見たらどう絵が描くが見てみたい。

第三十二景の柳しま


広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。


「名所江戸百景」は、1855年10月に起きた「安政江戸地震」の4ヶ月後から出版が始まりました。完成する前に広重は亡くなり、二代目広重によって完成しました。この作品には広重の災害からの復興祈願もこめられていたと言います。

永代橋佃しま』という作品を広重は船上から描いている。この場所にかかっていた橋は震災により落ちてしまい、再び橋がかけられたのは震災から2年後だった。(江戸時代の永代橋と今の永代橋の位置は変わっているので、広重が描いた位置から現在の永代橋が見える)。


広重の原画は国立国会図書館デジタルコレクションより。

神奈川大学が制作した「名所江戸百景」から分かった江戸地震のデータベースを閲覧できるサイトもあるので、こちらも是非。