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C1 Express

気になったモノや備忘録・日々考えたことなどについて書いていくマイペースなブログです。

ボストン美術館所蔵の国芳国貞作品がバック・トゥ・トーキョー




幕末に大人気だった天才浮世絵師、歌川国芳と歌川国貞。2人の絵師の浮世絵を多くコレクションしているボストン美術館から選りすぐりの作品が揃えられ、ボストン美術開館以来初の大規模な国芳・国貞展をBunkamura ザ・ミュージアムで2016年3月19日(土) ~ 6月5日(日) まで開催されています。



ミュージアム外でも楽しい美術展

国芳(1798-1861)は錦絵のシリーズで、武者絵の国芳として有名に。洋風画法を取り入れた風景画にも優れていた。一方、国貞は(1786-1864)美人画と役者絵に秀で『役者絵の国貞』と言われ人気絵師となった。歌川画法の完成者。


これはこの美術展のチラシ。配色やキャッチコピーでかなり興味をそそられます。

有料で貸出しされる音声ガイダンスもありました。ガイドは中村七之助さん。これはかなり雰囲気がありそうです。結構借りている人は多かった。

Bunkamuraの入口から楽しませてくれる国芳の作品。国芳の代表作『見立東海道五拾三次岡部 猫石 由来』に登場する「踊る猫又」がミュージアム内外にちらほら。展示してある作品の下にもいたりします。





ねこ好きは心がくすぐられる作品たち

展示作品の半分より少し前に『荷宝蔵壁のむだ書』という作品があります。落書きのように見えるけど、ちゃんとした浮世絵のひとつ。天保の改革で一時期役者絵が出版できなくなった際に落書きっぽくして役者絵を描いた作品。その真ん中にいるデッサン狂った猫。…踊る猫又!?国芳のセンスは素晴らしいです。


《荷宝蔵壁のむだ書》一勇斎国芳 伊場屋仙三郎  錦絵 国立国会図書館
dl.ndl.go.jp|国立国会図書館デジタルコレクション「荷宝蔵壁のむだ書」

国貞の作品のなかにも猫がさりげなく描かれている。頭だけ(額から上)描かれていたりして、隠れミッキーを探すように猫を探すのも面白いかも。


《初雪の戯遊》歌川国芳 弘化4-嘉永5年(1847-52) 大判錦絵三枚続
ntvshop.jp|ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳わたしの国貞 展覧会カタログ



浮世絵は現代でいうとInstagram

江戸時代、浮世絵は歌舞伎スターのブロマイドであり、最新のエンターテインメントやファッションを伝える重要なメディアでした。

Bunkamuraの公式ホームページにありますが、まさにその通りだなと思いました。今でいうとInstagram。浮世絵はInstagramだったんだー!!って感じです。Instagramでよく見る、1枚の写真を分割して投稿する分割アートと同じ技法の作品も展示の中に何枚かあって、あ、あれ国芳国貞発信かって思いました。


《今様輝氏古寺之古図》歌川国芳 弘化4-嘉永5年(1847-52) 大判錦絵三枚続
ntvshop.jp|ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳わたしの国貞 展覧会カタログ

当時大人気だった、ブロマイドである役者絵。その他には楽屋裏の素顔を描いた浮世絵まであり、まさに海老蔵さんのブログ的な作品。


《大坂道頓堀芝居楽屋ノ図》歌川国貞 文政4,5年(1821,22) 大判錦絵三枚続
ntvshop.jp|ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳わたしの国貞 展覧会カタログ


《三代目尾上菊五郎の名古屋山三、六代目岩井半四郎、五代目市川海老蔵の不破伴左衛門》歌川国芳 天保6,7年(1835,36) 色紙判摺物三枚続
ntvshop.jp|ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳わたしの国貞 展覧会カタログ

「エドガールズ・コレクション」というテーマに集められた作品は現在だと雑誌のグラビア。女子はみんなこれを見て着物の柄とか真似をしたんだろうか。


《縞揃女辨慶 鬼若》歌川国芳 天保15年(1844頃) 大判錦絵
ntvshop.jp|ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳わたしの国貞 展覧会カタログ

着物の細かい柄や、風景画の背景部分の繊細なグラデーションなどが色鮮やかで最近刷られたのではないかと思う程の発色。(日本で保存されている浮世絵って結構ボロボロなイメージなんですが)ボストン美術館では近年までほとんど一般公開されてこなかったため、保存状態がとても良いのだそうです。



会場でしか手に入らないグッズがある

最後のグッズコーナー。展覧会の最終週なので売り切れも多い(猫髑髏のものは特に)。展覧会カタログとマスキングテープ、マジカルキッチンキャンディーをゲット


『KUNIYOSHI&KUNISADA. 展覧会カタログ』全出展作品がカラー掲載されており、本展担当学芸員によるコラムも収録。※展覧会会期中に限り、通信販売でも購入可。


『マスキングテープ』全部で5種類。




『マジカルキッチン キャンディ』

あと、面白いものを買いました。上にも書いた『荷宝蔵壁のむだ書』の踊る猫又のぬいぐるみ。そのままの感じでも良いんですが、ちょっと綺麗に修正されています。衝撃過ぎて買い物カゴへ。





今回、驚いたのは上野の東京都美術館で開かれる美術展よりも、展示作品にかなり近寄ることができる点。間近で活き活きとした国芳国貞ワールドを鑑賞することができる展覧会です。